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世界の映画館から。〜社会的に受容された狂気

世界の全ての国・地域の映画を鑑賞することを目指しています。

大阪の映画館たちとの思い出。

3月末に大学進学を理由に大阪から上京した。上京の理由の一つに”地元嫌い”というものがあった。私にとっての”地元”というのは学校とそれに付随する人間たちのことだ。私は中高一貫校に通っていたのだが、クラスや学校の雰囲気に馴染めず、周りの同級生には淡白に振る舞い、先生には突っ張っていた。毎日一秒でも早く学校から抜け出すことに神経を使っていた。逃げ出して向かう先はいつでも映画館だった。そこには非現実と夢があり、映画館にいる間は嫌なことを全て忘れられた。今回はそんな映画館たちとの思い出を、各映画館で観た印象的だった映画とのエピソードを添えて、記録に残っている2012年4月〜2017年1月の鑑賞回数のランキング順に書いていこうと思う。





1位 シネ・リーブル梅田

鑑賞回数28回(梅田ガーデンシネマでの1回も含む)

テアトル系のミニシアター。空中庭園のある建物にある。この映画館はなんといっても駅からのアクセスが最悪だ。私の最寄の梅田の駅、谷町線東梅田からだと15分以上かかる。しかし、その長旅の間に鑑賞前の高揚感や鑑賞後の余韻を楽しむことができる。特にスカイビルに向かう途中にある地下道は最高だ。映画を観る前は明るかった外を鑑賞後には暗闇で歩き、鑑賞したての映画に想いを馳せる。それが一番に楽しめたのは「複製された男」だ。鑑賞後に味わった「なんだこれ?」という感情を映画の映像の色味に似た黄色っぽいライトが照らす地下道の中で消費させ、また梅田の混沌の中に身を潜めた夜は強く印象に残っている。



2位 TOHOシネマズ梅田

鑑賞回数25回(おそらく難波、西宮ガーデンズでの鑑賞も含むがまとめた)

言わずと知れたシネコン。別館での鑑賞が3分の1ほどあった。特別好きな映画館というわけではないが、スクリーン数が多いためその分上映数や上映回数が多く、よく通っていた。チケット購入がケータイ支払いできるというのも理由の一つかもしれない。定期考査終わり観たシェフ 三ツ星フードトラック始めましたで昼食を摂らずに来たことを盛大に後悔しながらお腹を鳴らしていたことをよく覚えている。もちろん帰りにチーズとバターと食パンを買って帰って家でキューバサンドイッチを作ったことは言うまでもない。



3位 あべのアポロシネマ

鑑賞回数24回

あべの・天王寺エリア唯一のシネコンであり、実家の最寄の映画館だった。小さい頃から父親に連れられてよく通っていたので、実質の鑑賞回数ではダントツだと思う。アポロシネマでの思い出は文字通り数え切れないほどあるのだが、何を血迷ったのかクロユリ団地」を一人で観に行き(今だったら絶対にありえないし、どういう経緯で観に行ったのかも覚えていない)、周りに「ホラー映画を一人で観に行った」というのを自慢していた黒歴史が一番最初に思い出される。あとは一人映画で初めて満席を味わった桐島、部活やめるってよ。」も忘れがたい。スクールカーストにさえ属さなかった私は「桐島〜」を観て、鑑賞後むしろ絶望したのだ。

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4位 大阪ステーションシティシネマ

鑑賞回数22回

大阪駅からのアクセスが最高で、学校から近いため好んで通っていた。シネコンでありながらミニシアター系の映画も上映してくれる。座席の背もたれがながいため、前の客の頭を観なくて済む。フライヤーの数も多く、フライヤーコレクターの私は、近場で食事をした時には映画を観る時間がなくてもフライヤーだけ取りに行ったりしていた。(ごめんなさい) おすすめの映画を聞かれるのは苦手だが、おすすめの映画館を聞かれたら喜んでここを答える。センター試験後に直行して観たネオン・デーモンを観たもこの劇場だった。久々のスクリーンの雰囲気にゾクゾクした。やっぱり映画館で観る映画が一番だなあと痛感した。あのギラギラ感は、家の小さな液晶じゃ満喫できないのだ。

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同率5位 梅田ブルグ7

鑑賞回数7回

谷町線東梅田駅からのアクセスが最高。一応シネコンの部類なのだが、上映時間が微妙で回数も少なく、ここでしか上映していない限りあまり行くことはなかった。オンリー・ゴッドを観る際に、中学生15歳以上のチケットを買っていたにもかかわらず、年齢確認されなかったことに驚いたのをよく覚えている。映画自体は直視していられないシーンが多く、出来がどうこうの問題ではなくて観たことを後悔した。

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同率5位 テアトル梅田

鑑賞回数7回

駅からのアクセスが悪い。LOFTの下。茶屋町方面はそもそもあまり行かないので大体道に迷うため、ここでの鑑賞は極力避けていた。ニンフォマニアックVol.1,Vol.2を母親と観に行ったのは、よくやったなあれ。と思う。今だから言っちゃう。時効だし。



同率7位 第七藝術劇場シネマート心斎橋なんばパークスシネマ

鑑賞回数各1回

七藝は家から通い&敷居が高いのダブルパンチで「ジンジャーの朝」の1回止まり。劇場周辺の治安もキツイ。ただ上映ラインナップは魅力的で、もっと通っておきたかったなあ、と思う。シネマート心斎橋はミニシアターで雰囲気も好きなのだが、場所がわかりにくい&なんば・心斎橋周辺が苦手のダブルパンチで「フランシス・ハ」の1回止まり。ここだけでしか上映していない映画も多いのだが、行く煩わしさから諦めていた。なんばパークスシネマは友達に連れられて仕方なしにパディントンを観に行った時の1回。劇場と同じ階にハワイアンハンバーガーのお店があって、そこでの食事が超美味しかったのはかろうじて覚えている。




私は映画館で見た映画なら、タイトルを言われてどこの映画館で観たかを即答できるぐらいには映画館に思い入れがある。同じ映画を上映しているからといって”同じ映画館”ではないし、ただ映画を上映しているからといって映画館だとは思わない。立地、スクリーンの大きさ、客層、店員、置いてあるフード、ロビーや待合い場の広さと暗さ、はたまた置いてあるフライヤーの数、、、いろんな要素が集まって映画館となるのだ。東京には大阪と比べられないほど多くの映画館があり、密集もしている。これからお気に入りの映画館を見つけ、自分の安息地とするのが楽しみだ。